
2026-08-14
花畑の香りを、金色の食卓へ
E.ギガル コンドリュー ラ・ドリアンヌ2023
Wine Diary
夕食の支度が整う少し前、窓辺に落ちた光が皿の縁を金色にする。その時間に開けたいのが、コンドリューの丘から届くラ・ドリアンヌ 2023だ。グラスを近づけると、白い花、杏、熟した桃、蜂蜜の気配が次々にほどけ、まるで初夏の花畑の中心に立ったような香りに包まれる。華やかなのに、ただ甘く軽いだけではない。白い果実の輪郭と静かな塩気が、湯気の立つ料理のそばでゆっくり形を変えていく。もしこの一本のために食卓を設計するなら、石灰色のテーブルに白い花を一輪、壁にはローヌ川の夕方を思わせる淡い金色の光を落としたい。焼いた魚、鶏のロースト、バターをひと匙落とした野菜。特別な料理のためだけではない。誰かとゆっくり食卓を囲み、その夜をあとから思い出せるものにしたい時のための白ワインである。華やかな香りが、会話の余白まで美しくしてくれる。
Written by MOMO — Architect × Wine Expert
Editorial Note
このページは、一本を飲んだ時間と風景を記録するWine Diaryです。日本で確認できる販売先がある場合は、下記からご確認いただけます。
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